概要
今週の米国金融市場では、15日(火)~16日(水)に連邦準備理事会(FRB)で連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれ、利上げ実施時期の見通しを2024年から2023年に前倒しし、テーパリング(量的緩和の縮小)を何時どのように開始するかの討議を開始したと発表されました。
16日(水)の発表後に、米国債は短期から長期まで売られ利回りは上昇し、株価は大きく値下がりしました。
その後、米国債は2年物~5年物の利回りが上昇したものの、10年物以上の長期債は利回りが大きく下落し、利回り曲線がフラット化しました。市場が5年間は今より金利が上昇するが10年単位ではそれ程でも無いと判断しているとも言えますが、関係者は流通している国債が少なく需給がひっ迫気味で売られにくいとも話しています。
また、本来金利上昇に弱いハイテク株ではなく、景気敏感株である金融・素材・エネルギー株が売られました。
一方、外国為替市場では米国金利上昇から、特にユーロに対して大きくドル高となりました。
また、金利上昇を意識してゴールド価格は前週末比6%以上の暴落となりました。
原油価格も一時下落しましたが、需要増に対して生産増が遅れるとの見方で買い戻され、前週末比で上昇となっています。
日経平均株価は前週末比でほぼ横ばいでしたが、米国株式は金曜日にもっとも大きく下がったので、週明けにその流れを受けそうです。
日本国債も米国債の動きを受けましたが、短期債から長期債まで売られ、利回り上昇となりました。
人民元は対ドルで前週末比下落、上海総合指数も下落となっています。
外国為替
2021年6月18日(右は前週末比)
ドル円 110.21 +0.55 +0.50%
ドルIDX 92.33 +1.82 +2.01%
ユーロ円 130.69 -2.06 -1.55%
ユーロドル 1.1858 -0.0247 -2.04%
ドル人民元 6.4525 +0.0558 +0.87%
日本株
2021年6月18日(右は前週末比)
日経平均株価 28,964.08 +15.35 +0.05%
米国株
2021年6月18日(右は前週末比)
S&P500 4,166.45 -80.99 -1.91%
Dow30 33,290.08 -1189.52 -3.45%
Nasdaq 14,030.38 -39.04 -0.28%
中国株
2021年6月18日(右は前週末比)
上海総合指数 3,525.10 -64.65 -1.80%
原油・ゴールド
2021年6月18日(右は前週末比)
原油WTI先物7月限 71.40 +0.59 +0.83%
ゴールドスポット価格 1,764 -114 -6.07%
日本国債
2021年6月18日
債券先物 10年物 151.62 前週末 152.00
国債(償還日 利回り 前週末利回り)
425回 2年利付国債 2023-06-01 -0.125% 前週末 -0.130%
147回 5年利付国債 2026-03-20 -0.105% 前週末 -0.120%
362回 10年利付国債 2031-03-20 0.055% 前週末 0.030%
米国債
2021年6月18日
13週債利回り 0.028% 前週末 0.018%
5年債利回り 0.886% 前週末 0.748%
10年債利回り 1.450% 前週末 1.462%
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