概要
先週金曜日のミシガン大学消費者信頼感指数ショック明けの今週の米国金融市場では、7月27-28日のFOMC議事要旨公開が最大のイベントとなりました。この中に「量的緩和縮小の雇用面の条件が年内達成の可能性」との表現があり、年内に量的緩和縮小開始との見方が拡がりました。しかし、債券市場に大きな反応は無く、10年債は買われ利回りは前週末比で下落しています。
一方、株式市場では、新型コロナ再拡大と一部米国経済指標への懸念、軟調な中国経済指標、アフガニスタンでタリバンが政権奪取した事などから、今週の米国株式は売られました。年内量的緩和縮小開始の見通しも株式市場を神経質にした面があります。只、木曜日後半から金曜日にかけては買い戻されています。
また、新型コロナ再拡大による需要回復懸念から原油価格はWTI期近先物で前週末比9%に迫る大暴落となりました。
中国では冴えない経済指標から成長鈍化懸念がありますが、その大きな理由でもある当局による企業規制強化も懸念材料となっており、上海総合指数は前週末比で大きく下落しています。
日本の株価は、米国株式市場が悪い時はそれ以上に悪く、良い時はあまり反応しない状況が続いています。金曜日の日経平均株価は、取引時間中に27,000円を割る場面もあり、終値でも1月6日以来年初来安値更新となりました。
外国為替市場では、米国が他地域にくらべて経済回復が早く、金融緩和縮小方向とも見なされ、ドルは大幅高となりました。
ドル円は小幅ドル高、ユーロドルは大幅なドル高ユーロ安です。
外国為替
2021年8月20日(右は前週末比)
ドル円 109.80 +0.21 +0.19%
ドルIDX 93.47 +0.95 +1.03%
ユーロ円 128.47 -0.8 -0.62%
ユーロドル 1.1699 -0.0096 -0.81%
ドル人民元 6.5012 +0.0244 +0.38%
日本株
2021年8月20日(右は前週末比)
日経平均株価 27,013.25 -963.9 -3.45%
東証株価指数 1,880.68 -75.71 -3.87%
米国株
2021年8月20日(右は前週末比)
S&P500 4,441.67 -26.33 -0.59%
Dow30 35,120.08 -395.3 -1.11%
Nasdaq 14,714.66 -108.24 -0.73%
中国株
2021年8月20日(右は前週末比)
上海総合指数 3,427.33 -88.97 -2.53%
原油・ゴールド
2021年8月20日(右は前週末比)
原油WTI先物9月限 61.86 -5.97 -8.80%
ゴールドスポット価格 1,781 -19 -1.06%
日本国債
2021年8月20日
債券先物 10年物 152.39 前週末 152.20
国債(償還日 利回り 前週末利回り)
427回 2年利付国債 2023-08-01 -0.145% 前週末 -0.140%
148回 5年利付国債 2026-06-20 -0.130% 前週末 -0.125%
363回 10年利付国債 2031-06-20 0.005% 前週末 0.020%
米国債
2021年8月20日
13週債利回り 0.043% 前週末 0.045%
5年債利回り 0.785% 前週末 0.788%
10年債利回り 1.260% 前週末 1.297%
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