今週の金融市場 2021年11月6日(土)

概要

今週の米国金融市場では、火曜~水曜にはFOMC(連邦公開市場委員会)、金曜日には雇用統計発表と2つの大きなイベントがある中、好調な企業決算と経済回復基調を受け、米国株主要3指数は月曜日から史上最高値を更新し、木曜日にダウが下落した以外は、3指数ともすべての日で史上最高値を更新しました。

FOMCの結果は予想通りで、今月から量的緩和の縮小を開始することが決定されました。一方、インフレ高進は一過性で速いペースでの利上げは必要ない可能性が大きいとの見解が示されました。

雇用統計は、10月の非農業部門雇用者数が前月比531千人増で、市場予想450千人を上回りました、失業率は4.6%となり、予想の4.7%、前月の4.8%を下回り、いずれも好調な数字となりました。

金曜日にファイザーが、新型コロナ経口薬「パクスロビド」が入院と死亡のリスクを89%低下させることを示す少人数の治験データを、緊急使用許可申請のために、FDAに提出したと発表し、雇用統計の結果と合わせて、旅行関連株が暴騰しました。

FOMC発表で、米国債利回りは上昇しましたが、その後は下落し、好調な雇用統計発表でも利回りは上昇したものの、その後は大きく下落しました。最近多いの現象ですが、週末の持ち高調整との解説もされています。株式のように噂で売って事実で買い戻しなども考えられます。

日本では日曜日の衆議院選挙で与党が予想外に圧勝したため、月曜日の日本株は暴騰しました。7-9月期企業決算の好調も追い風です。

外国為替市場では、ドルが他通貨に対して上昇したものの、米国債利回りの低下で下落し、結局は前週末比では小動きで週末を迎えましたが、日本円だけは対ドル対ユーロでしっかり上昇しました。

ゴールドは、好調な経済指標で売られたり、金曜日の雇用統計後に米国債利回りが下落したことから買われるなど上下に動きましたが、前週末比ではしっかり上昇しています。

原油は米国在庫が積み増しとなり、WTIは下落して高値一服となりましたが、産油国は増産ペースを速めず現状維持の決定をし、需要回復基調のなか、依然先高感は強いようです。

中国では、相変わらず不動産会社の破綻が続いています。
対ドル人民元レート、上海総合指数とも2週連続で下落となりました。

外国為替

2021年11月5日(右は前週末比)
ドル円 113.37 -0.60 -0.53%
ドルIDX 94.21 +0.10 +0.11%
ユーロ円 131.14 -0.59 -0.45%
ユーロドル 1.1567 +0.0009 +0.08%
ドル人民元 6.3980 +0.0014 +0.02%

日本株

2021年11月5日(右は前週末比)
日経平均株価 29,611.57 +718.88 +2.49%
東証株価指数 2,041.42 +40.24 +2.01%

米国株

2021年11月5日(右は前週末比)
S&P500 4,697.53 +92.15 +2.00%
Dow30 36,327.95 +508.39 +1.42%
Nasdaq 15,971.59 +473.2 +3.05%

中国株

2021年11月5日(右は前週末比)
上海総合指数 3,491.57 -55.77 -1.57%

原油・ゴールド

2021年11月5日(右は前週末比)
原油WTI先物12月限 81.17 -2.05 -2.46%
ゴールドスポット価格 1,818 +35 +1.96%

日本国債

2021年11月5日

債券先物 10年物 151.83 前週末 151.32

2年利付国債 利回り -0.111% 前週末 -0.105%
5年利付国債 利回り -0.100% 前週末 -0.075%
10年利付国債 利回り 0.060% 前週末 0.095%

米国債

2021年11月5日
13週債利回り 0.040% 前週末 0.048%
5年債利回り 1.054% 前週末 1.188%
10年債利回り 1.453% 前週末 1.557%

コメント

タイトルとURLをコピーしました