概要
今週の米国株式市場では、今年最初の取引日である1月3日(月)に、S&P500とダウが終値での史上最高値を更新しました。オミクロン株の蔓延拡大が続くものの重症化しにくいとの認識から懸念が和らいだ状況の中で、テスラの10-12月世界出荷台数が市場予想を大幅に上回り、同社株は13.53%高となりました。また、アップルは取引時間中に一時、時価総額が3兆ドルを超えました。
火曜日にもダウは連日の史上最高値更新となりましたが、ナスダックは大きく下落しました。
水曜日には12月のFOMC(連邦公開市場委員会)の議事要旨が発表されました。
その内容は、経済・労働市場・インフレなどの見通しから、従来予想より早期に迅速なペースでの利上げ正当化の可能性を多くのメンバーが認識し、一部メンバーは、利上げ開始後比較的早期に、バランスシートの規模縮小開始が適切な可能性を指摘したというもので、予想よりタカ派的内容でした。
これを受けて米国債利回りは高騰、成長株が売られてナスダックは暴落、ダウも大きく下落しました。
米国債利回りの高騰と成長株売りは、木曜金曜も続き、金曜日には10年債利回りが2020年1月以来の1.8%を超える場面がありました。
金曜日の雇用統計は予想以上の労働力不足を示す数字となり、インフレ対策のためのFRBの金融緩和脱却前倒しを後押しする内容と解釈されました。
日本株は米国株式市場の流れを受け、今年最初の取引日である火曜日には大幅に上昇したものの、水曜日以降は大幅下落となりました。しかし、前週末比ではTOPIX(東証株価指数)はごく僅かながら上昇となっています。
また、今週は日本国債の利回りが大きく上昇しています。
原油市場では前週の価格上昇基調の中、オミクロン株懸念がやや後退したことで値上がりが継続し、木曜日には産油国カザフスタンの政治混乱やリビアの設備不良の修繕や油田閉鎖が報道され、WTI価格は更に上昇しました。
ゴールドは米国金利の上昇とドル高により、値下がりしています。
中国では、恒大集団など不動産会社が資金繰りに窮する中、当局が銀行に不動産融資を増やすように求めました。
今週は人民元は対ドルで小幅安、上海総合指数は大きく下落しています。
外国為替
2022年1月7日(右は前週末比)
ドル円 115.56 +0.47 +0.41%
ドルIDX 95.74 +0.10 +0.10%
ユーロ円 131.29 +0.36 +0.27%
ユーロドル 1.1361 -0.0015 -0.13%
ドル人民元 6.3769 +0.0248 +0.39%
日本株
2022年1月7日(右は前週末比)
日経平均株価 28,478.56 -313.15 -1.09%
東証株価指数 1,995.68 +3.35 +0.17%
米国株
2022年1月7日(右は前週末比)
S&P500 4,677.03 -89.15 -1.87%
Dow30 36,231.66 -106.64 -0.29%
Nasdaq 14,935.90 -709.07 -4.53%
中国株
2022年1月7日(右は前週末比)
上海総合指数 3,579.54 -60.24 -1.66%
原油・ゴールド
2022年1月7日(右は前週末比)
原油WTI先物2月限 78.9 +3.69 +4.91%
ゴールドスポット価格 1,797 -33 -1.80%
日本国債
2022年1月7日
債券先物 10年物 150.97 前週末 151.59
国債(償還日 利回り 前週末利回り)
432回 2年利付国債 2024-01-01 -0.080% 前週末 -0.095%
149回 5年利付国債 2026-09-20 -0.045% 前週末 -0.080%
365回 10年利付国債 2031-12-20 0.130% 前週末 0.070%
米国債
2022年1月7日
13週債利回り 0.088% 前週末 0.033%
5年債利回り 1.505% 前週末 1.263%
10年債利回り 1.771% 前週末 1.512%
10年債利回りは、7日(金)に一時、1.801%を付ける
コメント